MetaMoJi Share 事例紹介

03.玉川大学・小酒井准教授

学会での発表論文を仕上げるため共同作業に取り組んでいる3人の方が、それぞれ別の場所からShare Anytimeで資料を共有し、Skypeで会議するところに同席させていただきました。

場所は、玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科・小酒井正和准教授の研究室。参加者は、小酒井准教授と、Skypeで会議に参加された共同研究者の専修大学商学部・岡田穣准教授、新潟の実家に帰省中の玉川大学工学部マネジメント・コントロール研究室のゼミ生・北見紫織さんです。
今回お話を伺った玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科の小酒井正和准教授。
会議で使用されたプレゼンシートの原案にShare Anytimeから書き込まれました。
北見さんが作成した学会発表用のスライド原案は、あらかじめ、Share Anytimeのノートとして3人のiPadに読み込まれています。このノートは、私たちのiPadでもシェアさせていただきました。

この3者会議では、スライドのページを見ながら、「数字を書いた表はプロセスと位置づけ絵にして例示する」といった内容が話し合われ、シェアされたノートからは、スライド原案に注釈や指示などが次々と書き込まれていく様子をリアルタイムに見て取ることができました。
発表資料のレビューを行うといった場合、会議参加者が共通の認識を持てるように、資料に手書きで注釈や指示を書き込んでいくことは有効です。ただ、1つの資料に対し、誰もが書き込み、誰もが閲覧できるようにするためには、スライドなどに映写した1つのファイルに書き込む必要があり、これまでは、参加者が同じ場所にいないとできませんでした。

Share Anytimeを使えば、今回の会議で実際に行われたように、参加者がどこにいようと1つの資料に対して、誰もが書き込み誰もが閲覧することができます。しかも、共有できる人数は最大100人。今回の会議では、Share Anytimeが、発表資料のレビューといった用途に極めて有用であることを示していただきました。
このノートは、3カ所に分かれた3人のiPadからShare Anytimeでシェアされました。
この会議の前後、Share Anytimeの使用感などについて、小酒井正和准教授にお話を伺いました。北見さんには、新潟からSkypeで参加していただきました。
浮川:Share Anytimeを先生がお使いになられた経緯を教えていただけますか?
小酒井准教授:もともと、ゼミ生の北見さんがNote Anytimeを授業で使っていました。ところが、彼女が足を怪我して入院することになってしまったのです。と言っても彼女は4年生です。卒業研究のための作業を続ける必要がありました。
当初は、連絡や作業の確認を音声でやろうと思っていましたが、病院では声を出すことが難しく、足の怪我なので病院から外出するのも大変です。
そんなときに、Share Anytimeの発表を見て、これを使うしかないだろうと思ったのです。彼女との打ち合わせや、状況の連絡や指示のようなことで使うようになりました。
浮川:私たちの発表を見て、すぐ使い方が分かったのでしょうか。
小酒井准教授:私は、発表のニュースで見ただけです。それで、これは使えるだろう、と思いました。
北見さんに、ダウンロードしておいて、とだけ連絡して、羽田空港にいたせいぜい30分ぐらいの間にノートを送っておいたぐらいです。すぐできると思って、(北見さんに対して)説明してないよね?
北見さん:はい。先生から使い方みたいな説明はなかったです。
小酒井准教授:Note Anytimeを使って、それをシェアできると多分ニュースに書かれていたので、Note Anytimeユーザーなら共有するのは簡単だろうと思いました。実際、すんなり使えたというイメージです。
浮川:そうでしたか。ありがとうございます。ただ、Note Anytimeのユーザーさんでも、シェアを試そうにも相手が必要なので、Share Anytimeに行き着かない人がいまして・・・。
もともとNote Anytimeユーザーだった北見紫織さん(奥の画面)は新潟から参加。
小酒井准教授:私が、Share Anytimeでこんな使い方をしているとFacebookに書いたところ、ある高校の先生が反転授業(注:ビデオなどを使い自宅で予習し、教室では従来の宿題に相当するようなことを教師が個別指導するといった教育形態)で使えそうと言っていました。私も、新学期から、そういう使い方をしたいと思っていたところです。
大学では普段の授業でも、資料を電子媒体で配布することが増えています。Note Anytimeを使っている学生は、データをPDFにして読み込んでおいて、そこに書き込んでいるようです。
それと、私は、ICTを使って教育現場を盛り立てようというボランティアのチームにも参加しているのですが、事例紹介でNote Anytimeを紹介したこともあります。普段のノート代わりにNote Anytimeを使っているということを説明しました。
浮川:(北見さんに対して)Note Anytimeはいつ頃から使っていたのですか?
北見さん:iPadを持ったときに、お奨めアプリを調べるとNote Anytimeが出てきて、そのときに入れたので、4年生の4月。1年近く前になります。
小酒井准教授:ゼミ生には全員にiPadか、iPad miniを研究室から貸し出しているのです。
浮川:Note Anytimeを半年ほど使って、Share Anytimeを使われたのですね。
素直に使われているので馴染んでいるという印象ですね。
小酒井准教授:最初に使ったときは、落書きしたよね。
北見さん:すごーい、とか書いていました。
浮川:初めてシェアして書き込めると、感激があるんですよね。
小酒井准教授:今回は、離れている場所で使わざるを得ない状況でした。相手が病室なので、音を出せず、チャット機能があったのは本当に助かりました。1~2時間、ずっとチャットで会話していたこともあります。(手書き文字変換エンジンの)mazecは、こんなに入力が楽なのか、とも思いました。
北見さん:そのときのデータ、まだ残っていますよ。
浮川:mazecはくせ字も覚えますから。便利です。それにしても、チャット機能を、そこまで使っていただいていると聞いたのは初めてです。会議のとき、最初は相手の顔を見たいものですが、会議を始めたら、それは関係なくて中身の議論が大事ですからね。
小酒井准教授:今回Share Anytimeを使って、ICTで地理的なものを乗り越えるということを初めて実感しました。離れた場所の制限を乗り越え、病室にいるゼミ生とコミュニケーションが成立したわけですから。
浮川:怪我は突然でしたものね。
小酒井准教授:もともとNote Anytimeで慣れていた面はあります。実際、私は、Note Anytimeを使い出して、初めてiPadを使おうという気になりました。iPadをバッグに入れて持ち歩くようになりました。
「Share Anytimeはすぐに使えた」と小酒井准教授。ありがとうございました。
浮川:私たちは、創造的なことをやるためにiPadを使って欲しいと思っています。昔から見ると、iPadにしてもタブレットやスマホも、コンピュータとしての能力は凄まじいものがあります。ソフトウェアがもう少しがんばっていけば、もっと創造性を支援するツールになるという思いがあるのです。それでMetaMoJiのアプリは、ここまでやるか、と言われるほどの編集機能を満載しているわけです。
小酒井准教授:機能が満載だからこそ痒いところに手が届く。手が届いていたと後から気づいたりしますね。
浮川:本当に使い込んでいただいていて感激しました。今日はお忙しい時間をいただいて、ありがとうございました。
北見さんの大事な時期にShare Anytimeがジャスト イン タイムに間に合って良かったと思います。
コンピュータとネットを使った新しいコミュニケーションを目の前で見たと実感いたしました。
浮川初子